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「おとな女子」へのおすすめマンガ[PR]

「天は赤い河のほとり」/篠原千絵

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いまさら子供の惚れた腫れたはもどかしい、というかむず痒いと言うか。

そうは言いつつ、「天は赤い河のほとり」は好きです。主人公のユーリって登場時、実は中学3年生。子供なんですよね。壮大な歴史の中では、登場人物の年齢なんて小さな問題なのかもしれません。


天は赤い河のほとり

あらすじや作品情報はシーモアの購入ページで確認できます。

カイルはどこ?トルコのイメージは、お茶を飲むおじさんたち

「天は赤い河のほとり」は、古代オリエント時代のトルコを舞台としたマンガです。トルコは添乗員時代にイスタンブールだけ行ったことがあります。カッパドキアくらいまで行けると良かったんですけど。

イスタンブールしか知らないわたしのトルコのイメージは、お茶を飲むおじさんたちです。どこのお店に入っても、奥でおじさんたちがおしゃべりしながらお茶を飲んでいて、「一杯飲んでいきなさい」と声をかけてくれました。

カイルのようなステキな王子様とは出会えませんでしたが、トルコのおじさんたちは、皆とても気の良いおじさんたちだったように思います。

「天は赤い河のほとり」の舞台となったヒッタイトという国は、トルコの中央部に広がる高原地帯にあったそうです。

赤い河は、トルコ語で「クズルウルマク」と呼ばれています。全長1355キロ、トルコで一番長い河川です。トルコの東アナトリアの山からカッパドキアを抜け、弧を描くように黒海へと流れ込みます。

世界で一番長い河川はエジプトのナイル川、6695キロです。そのナイル川の流れるエジプトを舞台にした「王家の紋章」というマンガがあります。なんと1976年から始まった連載が今も続いている、ナイルも真っ青な長編です。

「天は赤い河のほとり」は、「王家の紋章」のパクリだという人もいます。同じような時代に、現代からタイムスリップした少女がヒロインという設定は非常によく似ているようです。

完結していないので、わたしは「王家の紋章」を読んでいません。内容に関しては比較できませんが、でも絵柄は「天は赤い河のほとり」の方が好きだと思っています。

「天は赤い河のほとり」を読んだら、きっとトルコに行ってみたくなる…ユーリとカイルの面影を求めて訪ねてみたくなる、そんな旅情を誘うおすすめのマンガです。